
地方都市の課題、協業で集客と労働分配率を改善していくには?
※2025年7月の時点の情報となります。
季節変動に左右される実店舗経営において、夏場の集客減少は多くの事業者が直面する共通課題です。本事例では、買取店を営むH.R様が6月中旬以降に経験した来店客数の激減と、それに対する戦略的アプローチを詳細に記録しました。単なる問題の羅列ではなく、実際の顧客との対話から得られた気づきを活かし、地域密着型の施策へと転換していく過程を通じて、中小企業が季節変動を乗り越えるためのヒントを提供します。
目次
こんな方に見て欲しい
1. 季節変動の影響を受ける実店舗経営者
小売業、サービス業など、天候や季節によって集客が大きく左右される事業を営む経営者の方々に参考にしていただきたい内容です。
2. 地域密着型ビジネスの戦略立案担当者
地域コミュニティとの関係構築や、オフライン施策の効果的な活用方法を模索している企業の戦略担当者におすすめします。
3. 顧客インサイトを活用したい中小企業経営者
日々の接客や営業活動から得られる顧客の声を、具体的なマーケティング施策に落とし込む方法を学びたい経営者の方々に有益です。
1. 相談の背景
H.Rさんは買取店を経営されており、夏場の暑さの影響で6月中旬以降から来店客数が激減している状況にお悩みです。以前は1日5人程度の来店があったものの、現在はゼロの日もあり、1〜2人で終わる日が続いています。一方で不動産関連の顧客は増加傾向にあり、外回りが多くなったため、WEB広告などの手が回らない状態となっています。
2. 要点整理
・来店客数の激減:6月前半まで1日5人程度→6月中旬以降ゼロ〜2人に減少
・季節要因:夏場の暑さによる影響が顕著
・事業の二極化:買取事業の低迷と不動産事業の好調
・リソース不足:外回り増加によりWEB広告運用に手が回らない状況
・LP制作の停滞:以前から進めていたランディングページが未完成のまま
・新店舗準備:9月に販売専門店「使ってちょ」をオープン予定
3. 問題点の抽出
問題点1:季節変動への対応不足
夏場の暑さによる来店客数減少に対する具体的な対策が不十分。出張買取の強化や高単価顧客へのシフトなど、季節に応じた営業戦略の見直しが必要。
問題点2:マーケティング活動の優先順位
複数の施策(LP制作、新店舗準備、求人等)が同時進行しており、リソースが分散している。最も効果的な施策への集中投資ができていない状況。
問題点3:顧客インサイトの活用不足
実際の顧客との接触から得られた貴重な気づき(接客方法の改善、ターゲット層の明確化等)があるものの、これらをマーケティング戦略に体系的に反映できていない。
4. ディスカッションまとめ
暑い時期こそ出張買取に注力し、高単価の遺品整理案件を狙うことを提案。お客様へのインタビューを通じて得られた気づきを活かし、地域密着型のオフライン施策(花屋や葬儀屋との連携、お礼状の送付等)で紹介の輪を広げる戦略をアドバイス。また、顧客の利用感想を積極的に収集し、サービス改善とマーケティングに活用することを推奨しました。
弊社からのフィードバック
編集後記
今回の相談では、「理想と現実のギャップ」への戸惑いが印象的でした。当初想定していた顧客像と実際のニーズとの違いに直面し、一時的な混乱を感じておられる様子が伝わってきます。しかし、その違和感こそが事業成長の大きなチャンスです。現場での気づきを素直に受け入れ、戦略を柔軟に修正していく姿勢は、多くの経営者が見習うべき点でしょう。同様の課題を抱える皆様も、現状の数字に一喜一憂せず、顧客の声に耳を傾けることから始めてみてください。H.R様の今後の展開を心より応援しております。"

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講師紹介
株式会社ボンセレ 代表取締役
伊藤 祐介(いとう ゆうすけ)
❖ プロフィール
東京出身の“氷河期世代”。
身長182cm、見た目は大きめ、中身は細かめ。
公務員からスタートし、フレンチレストラン、築地魚河岸、ワインショップなど、業種も業界も超えて現場を経験。のちに広告代理店、EC支援、WEB制作へと軸足を移し、現在は複数企業のWEB戦略を支援。実務と現場視点に根ざした教育者です。
❖ 専門領域
WEBマーケティング/EC戦略立案
コンテンツ企画・制作
広告運用(SNS/検索)
顧客接点の設計とCRM支援
❖ 教育観・講義スタンス
「右腕は、育てることができる」。
人は“経験”だけでは変わりません。
変化するのは、思考のプロセスを鍛えたとき。
私は現場から、企画・広告・制作・接客・分析まで、すべての工程を実践してきました。だからこそ、「考えて動ける右腕」を育てるには、手を動かし、振り返り、問い直す場が必要だと考えています。
❖ 右腕育成にかける思い
「社長の想いを言語化し、現場に翻訳する存在」が右腕です。
単なるWEB人材ではなく、“経営を理解し、支える人材”を育てたい。
ひとつの強みを見つけ、自分にしかできない貢献の形を築く――
それが、このプログラムのゴールです。
❖ 私のルーツ
仮説実験授業(板倉聖宣 提唱)
科学的な思考法とディスカッションベースの学びに影響を受ける。プログラミングとの出会い
高校時代にBasicからスタート。VBAでの業務改善からWEB制作へ。
❖ 好きなこと
食べること・飲むこと・考えること。
最近のブームは激辛料理(ブートジョロキア)。
