1. 相談の背景
レンタルスペースを経営するY.Kさんは、外注パートナーとの連携で思わぬ行き違いが発生していました。リモートワークが主流となる中、顔の見えないコミュニケーションの難しさを痛感。特にウェブページ制作では2週間もの遅れが生じ、今後のプライス表やギャラリー制作を控えて、効果的な進捗管理とコミュニケーション手法を模索している状況でした。
2. 要点整理
レンタルスペース事業を展開するY.Kさんの企業では、外注業者を活用したウェブページ制作プロジェクトにおいて、コミュニケーションの行き違いが原因で納期遅延が発生している。具体的には、じんたのウェブページ刷新プロジェクトでFAQページのアップが2週間遅れ、意見の相違や認識のズレが主な原因となった。今後、プライス表やギャラリーページの制作を控えており、リモートワーク環境下での効果的な外注管理手法について専門家の助言を求めている状況。
3. 問題点の抽出
**①プロジェクト管理ツールの不備**
LINEやメッセンジャーなどのチャットツールに依存した情報共有により、重要な決定事項や資料が流れてしまい、後から確認が困難になっている。ガントチャートやスプレッドシートを活用した体系的な進捗管理が不十分。
**②タスクの区切り方の問題**
1.5ヶ月など中途半端な期間のタスクを設定することで、外注先のモチベーション低下や品質管理の困難さが生じている。月単位での明確な成果物設定と納期管理が必要。
**③工数管理の欠如**
外注先の作業時間や進捗状況を適切に把握できておらず、どこでつまづいているかが見えにくい状況。専門性の異なる業務に対する工数見積もりの難しさも課題となっている。
4. ディスカッションまとめ
長年の経験を持つ伊藤さんは、外注管理の本質を的確に指摘しました。「月単位でのゴール設定」「言い訳をさせない仕組み作り」「スピードとクオリティの両立」など、実践的なアドバイスが印象的でした。特に、8割の作業をスピーディに処理し、残り2割に集中する時間を作る重要性を強調し、Y.Kさんの今後のアクションプランに具体的な指針を提供しました。
弊社からのフィードバック
伊藤:外注さんの使い方っていうところですよね。どうしたってリモートなので、行き違いみたいなものが生まれやすいことは事実だし、勘がいい方はその行間を拾ってくれてやってくれるんですけど、なかなかちょっとやっぱり、そのあたりが鈍いねっていう子もいるんですよね。
伊藤:そういう中でやはり一番重要なのは、月間単位できちんとゴールを決めて活動するっていうことですね。これが1.5ヶ月とか、半端な形になるようなタスクをなるべく振らないっていうことですね。1.5ヶ月ぐらいのボリュームになったものは縮小して、1ヶ月以内に収めて、着実に毎月納品してねっていうところを、要はケツを決めたほうがいいってことです。
伊藤:もうこの日が期限だからこの日までにやってねっていうことで、ケツを決めちゃうわけです、明確な期限。なので、例えばLPにもし仮にいろんな機能を足して1.5ヶ月かかるねっていうことであれば、最初の1ヶ月で型だけ、デザインだけ、要は機能性はないもので1ヶ月以内に納品してください。残りの0.5ヶ月でギャラリーとか機能を足してねみたいな。
伊藤:つまり、月間単位で区切ってきちんと納品させるっていうのが一つの要かなと思います。月間単位で区切って納品させる。要はパーツっていっぱいあるじゃないですか。なので、7月中にできるパーツはこれだよねって言って、それを全部納品させる。言い訳をさせないってことです。それが一つ。
伊藤:あともう一つがやはり、何らかのツールを使って工数管理をしていかないと、なかなかどこで止まってるんだっけっていうのが見えにくかったりするんですね。ガントチャートのツールとかがもし使えるんであれば使ったほうがいいし、使えないのであればスプレッドシートとかでもいいので、きちんと工程表を作って、ここまでは行ってるね、ここは難航してるんだっけ、情報足りてないんだっけみたいなものをやってあげないと、間に合わなかったり、間に合っても品質が低かったりってことになりがちかなと思います。
伊藤:現状の外注さんで、具体的にどんな行き違いがあったでしょう。
Y.K:今、レンタルスペースのウェブページを改修お願いしてるんですけど、一昨日初めてFAQがアップされて、今それをひとつひとつチェックしてるんですけど、2週間ぐらいアップが遅れたんだけど、その遅れた原因が、やはり意見の行き違いとか認識の行き違いがあったんで、これからプライスカードですとかギャラリーですとか、そういうものを改修していくんですけど、どのようにコミュニケーションを取ったらいいかなって思って。
Y.K:だからスプレッドシートかな、ガントチャートまでは使えない。やっぱり外注さんを使うときに、対面でしゃべることってないんですよ。もう必ずZoomになるんで、画面上でコミュニケーションを取って進捗管理するのは、口だけじゃだめだなと思って。
Y.K:あとはテキストで要約を送るだけじゃなくて、やはりスプレッドシートで管理するんだなっていうふうに今教えてもらって、一度やってみます。そんなことです。以上です。
伊藤:なのでやっぱりLINEとかメッセンジャーとかチャットでやりがちなんですけど、チャットだとどんどん流れてっちゃうし、あのデータどこだったっけみたいなことになるので、やはりそこは整えてあげたほうがいいのかなというふうに思います。
Y.K:チャットだと本当に流れてっちゃいますもんね。どこにあったっけっていうのは、日常業務でも資料の管理、ファイルの管理が大変。大変というか、それに慣れないといけないんですね。
Y.K:H.Rさん、ファイルの管理とか外注さん使っていろいろウェブのことってやられることって今あります?
H.R:ないですね。自社で全部できちゃうから。友達に頼んでるのが外注と言えば外注かもしれない。来社で土日に来てやってくれるから、外注感はないですけど。
H.R:でも確かに彼は仕事でも、おうちで仕事すること、パッと出てこなくなっちゃったんですけど。リモートワーク?ほぼフルリモートみたいな会社なので、しっかり工数管理とかすごいしてて。
H.R:普段やってるから、そのくせでか、私にも自分で仕事をお願いすると全部作ってきてくれて、いつまでにこうやって、こうやってこうやって、っていう風に言ってくれるから。
H.R:私はそれを自分で、自分が仕事内容を理解しないと工数管理ってできないなって思ってるから、仕事の投げ方としてはいつもごめんねって言いながら、それを頼む、やるのにどんな仕事内容で組み分けがあるかわからないから、私がお願いすることができないから、自分でちょっと工数分けて、どんぐらいかかるか決めて、私に予定表として作ってっていう風にお願いして、逆管理みたいな感じでやってるんですけど。
H.R:自分がそれをするためにどのぐらいその人が時間かかるのかっていうのは把握できないから、そういうのを連れて仕事を頼むのって大変だなって思っております。
Y.K:土日に来てやってくれる人がフルリモートの仕事をウィークデーやってみえて、その方はそういう工数管理に関しては、言えば答えが返ってくるってことですね。
H.R:そうですね。自分で、それがないと逆に仕事がしづらいみたいで、この人はね。報告がしづらいって、進捗管理の報告を私にしづらいらしいので、本人が作ってくれるんですけど。スプレッドシートで作ってくれるんです。
H.R:そういうのが当たり前になるんですね。仕事内容を私がいつも細かく見れないから。今Y.Kさんが工数管理するって言ってたから、それも大変で私はできてないなって思って聞いてました。
H.R:自分で作るわけじゃないから、工数管理してそれをまとめるプロデューサーみたいな、ハブみたいなことのほうが管理は向いてるのかなって今思いましたね。
伊藤:本当のところを言うと、外注さんに対しては作業をパンパンに振ったほうがいいんですね。つまり、大きな作業もあれば細かい作業もあったりするんですよ。ある程度レベル感ある人だと、パンパンにしておくと、最も費用対効果が高いところからやってくれるんです。
伊藤:とか、あるいはちょっとした隙間時間に簡単にできることも処理できるじゃないですか。ある程度のレベル感あればですよ。逆にレベル感ないと、パンパンに振るとどうでもいいことから片付けていって、お互いに損するねっていう形になるんです。
伊藤:それが一つ。もう一つが、やっぱりその分量の8割をいかにスピーディに片付けられるかっていうところが勝負なんですね。仕上げの2割にしっかり時間を割けるかっていうところが、外注の肝なので。
伊藤:つまりですね、スピードとクオリティは同じ価値なんですよ。なので、プロである以上スピーディでないといけないっていうことなんです。そもそもスピードが足りてないと期限にも間に合わないし、クオリティも落ちてるねっていうことになるので、そこの評価が必要かなと思います。
Y.K:伊藤さんの言ってる言葉は本当によくわかる。それをうちの外注さんにどのようにアクションを促そうかなと思って今考えてました。伊藤さんどうも、アドバイスありがとうございます。
伊藤:ありがとうございました。