アーンドメディア

« Back to Glossary Index
アーンドメディアのイメージ画像

アーンドメディア(Earned Media/アーンドメディア)とは?

企業が広告費を支払うのではなく、ユーザーや第三者によって自然に発信・拡散されるメディアのこと。

代表例は、SNSの口コミ・レビュー・シェア・メディア掲載など。

この用語について再考しよう

アーンドメディアは「広告費を掛けずに評価される媒体」と説明される事が多いですが、現在は少し状況が変わっています。
SNS、検索、口コミ、AIによる要約や引用など、評価される経路そのものが複雑化しているからです。

以前は「ブログを書けば育つ」という時代もありました。
しかし今は、単に情報を並べるだけでは埋もれます。

また、アーンドメディアは「無料で集客できる仕組み」と誤解されがちですが、本質は違います。
本来は、経験・思想・実績・会話・一次情報などが蓄積され、「この人の話は参考になる」と認識される状態を指します。

つまり、SEOだけでも、SNSだけでも成立しません。
誰が、なぜ、その情報を語っているのか。
そこまで含めて評価される時代になっています。

特にAI時代では、表面的なまとめ記事よりも、「現場の経験」「失敗談」「判断理由」の価値が相対的に高まり始めています。

こんな人に読んでほしい

・SNS運用を続けているが、投稿疲れや反応低下を感じている経営者・担当者
・広告費を投下しているのに、資産として何も残っていないと感じる方
・AIで記事を量産したが、差別化できず問い合わせに繋がらなかった方

概要/目的

アーンドメディアは「発信するメディア」ではなく、**評価・信頼によって“得られる露出”**である。

  • マーケティング
    • 信頼性の高い第三者評価を獲得
    • ブランドの評判・認知を拡大
  • eコマース
    • レビュー・口コミによる購買促進
    • SNSでの拡散による指名検索の増加
  • SEO

具体例

  • SNSでのシェア・バズ
  • 商品レビュー・口コミ投稿
  • メディア記事・ニュース掲載
  • インフルエンサーによる紹介(無償・自然発生)

似た用語

  • オウンドメディア
    • 定義:自社が保有するメディア(サイト・ブログ)
    • 用途:情報発信・信頼構築
    • 考え方:コントロール可能な資産
    • 注意点:拡散力は限定的
  • ペイドメディア
    • 定義:広告費を支払って露出する媒体
    • 用途:短期集客・認知獲得
    • 考え方:コントロール可能・即効性あり
    • 注意点:止めると効果が消える
  • インフルエンサーマーケティング
    • 定義:影響力のある人物を活用した販促
    • 用途:認知拡大・信頼獲得
    • 考え方:アーンドとペイドの中間
    • 注意点:案件化するとペイド寄りになる
  • UGC(User Generated Content)
    • 定義:ユーザー生成コンテンツ
    • 用途:信頼性・共感の強化
    • 考え方:アーンドメディアの主要構成要素
    • 注意点:コントロールできない

使用上の注意点・よくあるミス

  • コントロールできると考えてしまう
  • バズを狙いすぎてブランドが崩れる
  • ネガティブ評価への対応が遅れる
  • オウンドメディアが弱く受け皿がない
  • 一時的な拡散で終わり、資産化できない
  • 広告と同じKPIで評価する
  • 意図的に作ろうとして不自然になる

関連する用語

  • 上位概念
    メディアミックス/デジタルマーケティング
  • 関連用語
    オウンドメディア/ペイドメディア/UGC/口コミ/レビュー
    被リンク/サイテーション/SNS拡散/インフルエンサー/ブランド評価

講師伊藤の視点

中小企業の多くがデジタルマーケティングに対して誤解を抱いています。特定のプラットフォームへの過度な依存や、SNSでの簡単な投稿だけで集客できるという思い込みが散見されます。重要なのは、自社の商品・サービスと各メディアの特性が適合しているかの検証です。また、SNS運用担当者の適性も十分考慮すべきでしょう。EC店長、ネットコンサルタント、マーケティング講師としての経験から申し上げると、トレンドに流されず戦略的なメディア選択が成功の鍵となります。WEB担当者の皆様、集客の内製化を目指す中小企業幹部の方々、適切な戦略立案で必ず成果は出せます。

サロンで出た質問や反応

エピソード① 3つのメディアの話

「ペイド・アーンド・オウンド、すぐに出てきますか」と伊藤が問いかけた瞬間、部屋に微妙な沈黙が落ちた。ある小売業の担当者が「オウンドメディア以外がパッと浮かびません」と正直に手を挙げると、うなずく顔がいくつも続いた。伊藤はそこから丁寧に3つのメディアの役割を解きほぐしていった。知らなかったのではなく、整理できていなかっただけだったと全員が気づいた回だった。


エピソード② SNSは売り込みの場ではない

「SNSで商品を紹介するたびに反応が薄くて……」という声が上がった。反応がない理由が分からず、それでも発信を続けていた参加者たちの表情に、焦りと疲労が滲んでいた。伊藤は静かに言った。「SNSは共感を得る場です。売り込みはそこで最も嫌われる行為です」。その一言で、頑張っていた方向そのものがずれていたことを、全員がはっきりと自覚した瞬間だった。


エピソード③ フォロワーと売上は別の話

「フォロワーが増えてきたんですが、売上がまったく動かなくて」と、ある経営者が首をかしげた。伊藤はそれを「価値のない高揚感」と表現した。フォロワーや「いいね」が増えることと、売上が動くことはまったく別の話だ、と。その言葉を聞いた参加者のひとりが「毎日上げている達成感だけがあった」と静かに漏らし、会場に苦笑いが広がった。自分が何のために発信していたかを問い直す場になった。


エピソード④ 時間が溶けていく

「共感されようとして投稿を考えると、ネタもなくなるし、1本に何時間もかかってしまう」という声が出た瞬間、場が重くなった。うなずく参加者が多く、誰も笑えなかった。リターンが見合わない時間を毎週繰り返してきた現実が、その沈黙の中に詰まっていた。伊藤はその重さを受け取ったまま、「それがフロー型メディアの構造的な限界です」と切り出した。やめられない理由と、やめていい理由が同時に見えた瞬間だった。


エピソード⑤ SNSは漕ぐのをやめると倒れる自転車

「では、SNSはどう位置づければいいんですか」という問いに、伊藤はこう答えた。「SNSは漕ぐのをやめると倒れる自転車です。やめた瞬間に存在が消える」。そして続けた。「だからこそ、資産として残るオウンドメディアへ読者を誘導する導線として使うべきです」。たとえの鮮やかさに参加者全員が表情を変え、戦略の軸を組み直す必要を静かに確信した。SNSに費やしてきた時間の意味が、ようやく整理された回だった。

よくある質問

  1. 質問: アーンドメディアとは何ですか?
    回答: アーンドメディアとは、企業が広告費を支払うのではなく、ユーザーや第三者によって自然に拡散・評価されるメディアのことを指します。口コミやSNS投稿、レビュー記事などが代表例です。
  2. 質問: アーンドメディアはどのような場面で使われますか?
    回答: 主にブランディングや認知拡大の場面で活用されます。ユーザーの信頼を得るために、口コミやレビュー、SNSでの言及を増やす施策として重要視されます。
  3. 質問: アーンドメディアとオウンドメディアの違いは何ですか?
    回答: アーンドメディアは第三者が発信するのに対し、オウンドメディアは自社が管理・発信するメディアです。信頼性はアーンドメディア、コントロール性はオウンドメディアに強みがあります。
  4. 質問: アーンドメディアで重要なポイントは何ですか?
    回答: ユーザーに自然と共有したくなる価値あるコンテンツを提供することです。無理に拡散を狙うよりも、体験価値や満足度を高めることが結果的に拡散につながります。
  5. 質問: アーンドメディアを活用する際の注意点は何ですか?
    回答: 企業側でコントロールできないため、ネガティブな口コミも広がる可能性があります。日頃から誠実な対応や品質管理を行うことが重要です。
ボンセレ代表 伊藤祐介

講師紹介

株式会社ボンセレ 代表取締役
伊藤 祐介(いとう ゆうすけ)

 

❖ プロフィール

東京出身の“氷河期世代”。
身長182cm、見た目は大きめ、中身は細かめ。

公務員からスタートし、フレンチレストラン、築地魚河岸、ワインショップなど、業種も業界も超えて現場を経験。のちに広告代理店、EC支援、WEB制作へと軸足を移し、現在は複数企業のWEB戦略を支援。実務と現場視点に根ざした教育者です。


❖ 専門領域

  • WEBマーケティング/EC戦略立案

  • コンテンツ企画・制作

  • 広告運用(SNS/検索)

  • 顧客接点の設計とCRM支援


❖ 教育観・講義スタンス

「右腕は、育てることができる」。
人は“経験”だけでは変わりません。
変化するのは、思考のプロセスを鍛えたとき。

私は現場から、企画・広告・制作・接客・分析まで、すべての工程を実践してきました。だからこそ、「考えて動ける右腕」を育てるには、手を動かし、振り返り、問い直す場が必要だと考えています。


❖ 右腕育成にかける思い

「社長の想いを言語化し、現場に翻訳する存在」が右腕です。
単なるWEB人材ではなく、“経営を理解し、支える人材”を育てたい
ひとつの強みを見つけ、自分にしかできない貢献の形を築く――
それが、このプログラムのゴールです。


❖ 私のルーツ

  • 仮説実験授業(板倉聖宣 提唱)
     科学的な思考法とディスカッションベースの学びに影響を受ける。

  • プログラミングとの出会い
     高校時代にBasicからスタート。VBAでの業務改善からWEB制作へ。


❖ 好きなこと

食べること・飲むこと・考えること。
最近のブームは激辛料理(ブートジョロキア)。